Top
野生動物対策。
2018年 03月 03日 *
c0087773_19175597.jpg




以前にも書いたが、ちょうど一年前の3月4日、山行中に同行メンバーがイノシシに襲われた。
太ももを牙でえぐられ行動不能、防災ヘリにて救助された。
目前で起こった惨劇は今でも脳裏に焼き付いていて、思い出すとゾッとする…。
(怪我した方は無事治癒して、現在は山にも復帰している。よかった。)

何が怖いって、山中はおろか、自宅周辺でもしょっちゅう見かけるイノシシが襲ってきたってこと。
一般的にはイノシシは臆病と言われているが、いざ襲ってこられると大人6人でもなにもできなかった。

当然クマも怖いが、イノシシとの遭遇率は段違いに多く、1月に行った日野山でもニアミスした。
繁殖力旺盛なイノシシは、今後ドンドン増えてゆくだろう。

※※※※

と言うわけで、野生動物が活発になる春に備え、いわゆる「熊よけスプレー」を買ってみた。
以前から購入を検討していたのだが、良さそうな製品を見つけたのだ。

「ポリスマグナム4オンス・ファイヤーマスター」という催涙スプレーだ。
amazonでも販売しているが、この製品の公式ストアから直接購入した。
かなり丁寧な梱包で届き、危険物を扱うショップとして好感が持てた。
実売価格4000円程度と、手を出しやすい価格なのも嬉しい。

----

この手の製品で一番メジャーなのは、凶暴そうなクマがラベルに描かれている「カウンターアソールト」だろうか。
アウトドア用品の大手商社が扱っているので、登山用品店などでもよく見かける。
しかしその「カウンターアソールト」、かなり大きく重いのだ。
これを腰にぶら下げて山を歩くとなると、ちょっと躊躇する。
カタログ表記で、215×φ50mm・重量は320gだ。
価格も9000円程度と、なかなかいい値段がついている。

一方、今回購入した製品はとにかくコンパクト。
トップ写真の350mlの缶ビールとくらべてもらうとサイズ感がわかると思うが、本当に小さい。
カタログ表記で、172×φ38mm・重量は163g(実測182g)だ。
もちろん内容量が「カウンターアソールト」が230gに対し、105gと半分以下なのは仕方が無いが。
それでも公式の実演動画を見る限り、結構な量が噴射されている。
「TMM ポリスマグナム(B-610、B-609)噴射動画」
(今回購入した4オンスは、後半の3:09~8:22)

----

携帯方法だが、いざという時にザックの中に収納されていては無意味だ。
非常時はすぐに取り出せ、なおかつ通常行動の邪魔になりにくい場所が良い。
c0087773_19191679.jpg
左は専用ホルスターでザックのウェストベルトに、右は汎用のポーチでショルダーストラップに取り付けた。
誤作動の際に顔に近いのは不安だが、後者の方が取り出し易く、邪魔にならない。
コンパクトなこの製品ならではの収納場所だろう。

ちなみに、オレンジ色の安全装置が外れない限り、物理的に噴射されない構造。
ギザギザが噛み合い、簡単には外れないが、一応紐を通して紛失防止と輪ゴムを巻いて固定強度を増している。
完全にファスナーを閉じたポーチ内に収めているので、万一の誤作動時も被害は最小限になるかな。
(専用ホルスターは噴射口は覆われていない)

正直、物騒なモノではあるので、携帯していることがあまり目立ってほしくもない。
今後の山行を通して、最適な場所を探って行きたいと思う。

----

もう一点、この製品が良いなと思ったのが、日本護身用品協会が発表しているこの文章の内容だ。

熊よけスプレーの実態及び危険性の勧告

重要なのが、催涙成分を薄める溶剤が「水性」という点。
「カウンターアソールト」をはじめ、多くの熊よけスプレーは溶剤が「油性」らしい。
油性だと、万が一人体に付着した際には洗い流す事が困難なので、山中での対処が難しいとのこと。
冷静さを欠いた状態での使用や、風向き等、人体にかかってしまう可能性はありそうだ。
自分が発射したスプレーで行動不能なんてシャレにもならない。
水性なら水で洗い流したあと、徐々に回復するそうだ。

もちろん「油性」なのには意味があって、付着力をアップさせることで、より攻撃力を上げるためだろう。
しかし興味深いのが、果たしてそこまでの攻撃力が必要なのかということだ。
そもそも海外の熊よけスプレーは、グリズリーやホッキョクグマなど大型のクマを対象としているみたい。
日本だとヒグマクラスが対象で、ツキノワグマ、ましてはイノシシに対してはオーバースペックということだ。
ツキノワグマとヒグマの人間への危険度は 1 : 5 から 1 : 10くらい差があるとも記述されている。
私も動物園でツキノワグマとヒグマを見比べたことがあるが、北海道の山には行かないでおこうと思ったくらい大きさに差がある。

----

正直なところ、催涙力の強度や内容量等、本当に必要な数値なんてわからない。
販売しているメーカーやショップの書いてあることを信じるしか無い。
もしもの遭遇の際、無事にやり過ごす可能性を上げる程度のものだとは思う。

でも・・・。
・遭遇率の高いイノシシと、最悪ツキノワグマに襲われた時の武器。
・万一人体に付着した際の安全性。
・通常の行動に支障の少ない携帯性。
・使用期限のあるものなので、購入しやすい価格。

この条件を満たすものとして、私が探した限りは唯一の製品だった。
残雪期に限って言えば、ひょっとするとビーコンより持っている価値があるのでは?

私と一緒に山に行くみなさんもいかがですか(笑)
状況によっては何人か持っていた方が安心かなと思うので…。

※当記事は、私がネット等で調べた情報をもとに、個人の見解で書いたものです。
 実際には各自の判断での購入及び、使用していただくようお願いいたします。

by daisuke_youmei | 2018-03-03 20:23 | 山道具 | Comments(0) *
<< 白山展望の(はずだった)クラッ... ページトップ 強風とホワイトアウトの銀杏峯。 >>
The Original by Sun&Moon
ASPアクセス解析