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山スキー用シェルを考える。
2012年 11月 15日 *
山スキー用シェルを考える。_c0087773_2118775.jpg




私が登山を始めるずーと昔の話ですが・・・。
かつてのカッパは「透湿性」なんてものは無く、それを着て歩こうものなら汗でびっしょりになったとか。
で、風対策として別に防水性は無い「ヤッケ(ウインドブレーカー)」なるものを用意したそうな。
そのうちゴアテックスに代表される防水性と透湿性を備えたウェアが登場し、カッパがヤッケの機能も果たすようになった・・・。
これは私がどこかで読んだ話なんですが、大先輩のYAMAさん世代はリアルに体験してきたんでしょうか?

さて、登山ウェアとしては絶滅した「ヤッケ」ですが、数年前から各メーカーから再び発売されるようになってきました。
今はペラペラの極薄ナイロンを使用して「ウインドシェル」や「ウインドジャケット」と呼ばれています。
まさに下に着ているものが透けるくらい薄くて、安いものでも6千円程度から、高いものは2万円近いものまで。
意外と高いので最初はこんなペラペラに金は出せん!と思ってたんですが、試しにセール品のものを買ってみたら・・・。
これが非常に調子イイ!
まさに、かつての昔話と同じく「カッパを着ると蒸れるけど、風だけは防ぎたい」なんて状況にぴったり。
まあ、当時をリアルに知ってる人から言わせれば、ひじょ~に甘っちょろい話なんでしょうが・・・。
丸めれば握りこぶし程度、重さも100g前後。
絶対必要なアイテムでは無いですが、あると快適なモノであることは間違いないでしょう。

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さて、長い前置きはこの辺にして、本題は山スキーの話。
個人的にはハイクアップ時にほとんどハードシェルのジャケットを着ません。
理由は単純に「暑くて汗をかく」から。
もちろん透湿性のあるゴアテックスのジャケットですが、運動量が多くて間に合いません。
福井は厳冬期でも気温が高い上、頂上付近の稜線以外は樹林帯が多いからかもしれませんが。

でも雪が降っていたり、樹林帯とはいえ風が強い時はミッドレイヤーのフリースではちょっと心もとない時もあります。
そんな時活躍するのが、上記の「ウィンドシェル」なのです。
程よい耐風性と通気性があり、撥水性も備えているものが多いので、多少の雪ならサラサラと落ちてくれます。
私は夏山以上に有効なアイテムだと思ってます。
そもそもかつての「ヤッケ」が真価を発揮したのは雨の降らない冬山でのことみたい?ですし。

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さて、先日私にとって3着目となる「ウインドシェル」を購入しました。
セールで買った1着目のコロンビアで味をしめて、2着目はMontaneの「FEATHERLITE SMOCK」を買いました。
実は20年近い歴史のあるモデルらしいのですが、これがものすごく良くて、山はもちろん街でも一年中大活躍。
三鷹の有名UL系ショップのサイトにコレの詳細なレビューが載ってますが、読むと欲しくなりますよ(笑)
で、新しく手に入れたのは同じくMontaneの「LITE-SPEED JACKET」で、新色の「Kiwi(黄色)」。
「FEATHERLITE SMOCK」をフルジップにしてフードを付け、軽量性は多少犠牲にしつつも機能性を上げたモデルです。

山スキー用シェルを考える。_c0087773_21243320.jpg実はこの「LITE-SPEED JACKET」をメインのシェルとして使えないかと考えています。

ハイクアップ時はもちろん、滑走時も含めて基本的には「LITE-SPEED JACKET」で行動。
「防水透湿シェル」は天候が悪化しない限りはザックの中に収納しっぱなしで。
収納のことを考えると「防水透湿シェル」はコンパクトになるレインウェアでもいいのかもしれません。
実際、福井の雪山は3シーズン用のレインウェアで登ってる人多いですし。

春山に関しては、先シーズンから上のスタイルで行動していて、実際かなり快適でした。
福井なら真冬でも、よほどの悪天じゃなければこのスタイルでいけそうな気がするんですよね。



登って、滑って、また登って・・・なんてことが多い山スキー、ハードシェルの出し入れって割と面倒。
個人的に、ザックの外側にジャケットを縛り付けるのが嫌いってのもあるんですが。
ペラペラの「ウインドシェル」なら、着たまま、もしくは脱いでも丸めてポケットに押し込めばOK。
ただでさえ作業が多い「滑り」と「登り」の切り替えがスムーズになるような気がします。
なによりしなやかで動きやすく、温度調整がしやすいレイヤリングは余計な体力の消耗を防いでくれそうです。

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でも、現段階では脳内シュミレーションです(笑)
実際試したら「ウインドシェル」じゃやっぱり無理って思うかもしれません。
まあ、どこまで使うかはともかくとして、今の装備に+アルファしてもメリットは多いと思います。
山スキーだけじゃなく、ハイキング、サイクリング、旅行・・・ホントいろいろ使えるんで持っていない人にはぜひおススメです。


(注)
こんなこと書いて、雪山用のハードシェルは必要ないと思う人がもしいたらアレなんで・・・。
ちゃんとした雪山用のウェアは、耐風性能や摩擦などによる耐久性能もレインウェアとは大きく違います。
ましてやペラペラで防水性も無いウインドシェルとは根本的に違うものです。
生地の表面も滑落時に備えて少しでも摩擦が少なくなるような工夫がしてあったりもします。
雪山に入る上での基本は「雪山用のハードシェル」だと思うので、そこらを理解の上で読んで頂けたらと思います。
by daisuke_youmei | 2012-11-15 21:22 | 山道具 *
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