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川の流れから学ぶ。 ~天王川サイクリング~
2016年 07月 25日 *
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登山の対象としてはあまり興味のなかった「越前町」だが、自転車に乗るようになって足を運ぶ機会が増えた。
しかしながら、勾配に敏感な自転車で走ると、このエリアは意外に地形が複雑だ。
地図を見ていても、一見どっちが登りか下りか判別がつけにくい。
単純に海に向かえば下り坂って訳でもないのだ(笑)
と言う訳で、地形を把握するために、このエリアの代表的な河川の「天王川」沿いをサイクリングしてきた。
重力に逆らわない水の流れを追ってみると、きっとなにか気づくことがあるはず。

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スタートは「越前市・千合谷町」にある「総ヶ谷ダム」【地図】に設定した。
といっても自宅からここまでは自走なので、すでに結構な疲労感だ。

ダムから流れだした川は、海と反対方向の東に向かって流れてゆく。
流れに沿って「県道19号線」が通っており、まだまだ川幅は狭い。
県道の小さな橋【地図】には「馬戸谷川」と書いてあるが、まだ「天王川」ではないのだろうか?

「菖蒲谷町」【地図】から東に向かっていた流れは90度向きを変え、北上する。
この流れに沿うように「県道3号線」が通っている。
ここは以前も走ったことがあるが、交通量も少なくて気持ちのよい快走路だ。

「越前市・曽原町」から「越前町・増谷」に入ると、路上からは川が見えなくなった。【地図】
谷間を流れる川沿いに道は無さそうなので、一旦「小曽原」【地図】まで進んで「古屋」方面へ戻る。
立派な「小曽原橋」【地図】から覗きこむと、ずいぶん下の方に流れを確認できた。
この辺りから徐々に地形が複雑になってくる。

※※

「県道4号線」に入ると、「熊谷」方面からの支流と合流する。【地図】
そのまま4号線を北上するが、再び川は県道から離れてゆく。【地図】
川沿いには細い農道があるが、果たして繋がっているのか?
スマホの地図では詳細図が無く、詳しい様子がわからないので、一旦下流側に回りこんでみる。

川から離れて坂を登ると、すぐに「越前陶芸公園」【地図】が見えてくる。
公園内から流れの様子を探りたかったが、木々に遮られて全くわからない。
県道に出て反対側の坂を下ると、再び「天王川」の流れを確認できた。
「陶芸村入口」の交差点【地図】を左折し、上流方向へ遡ってみる。

「下河原」の村内【地図】を通過すると、水田の広がる谷間を川が蛇行している。
舗装された農道が続いているので【地図】進んでみると、先ほどの地点に無事合流出来た。
再び陶芸公園の前を通り、「陶芸村入口」の交差点まで戻る。

※※

ここで川の流れは大きく方向を変えてゆく。
陶芸公園の丘を巻くように一旦東へ【地図】向きを変えた後、「宮崎小学校」前【地図】で再び北に向かう。
流れは「広野」から「上戸」へ向けて、細く蛇行する谷【地図】を形成してゆく。
この辺りのドラマチックな変化は、走っているとワクワクしてくる。

山間の細い道を抜けると、鯖江~織田間の幹線道路である「国道417号線」にぶつかる。【地図】
川は国道に沿って、東の平野部に向けて流れてゆく。
国道は交通量が多いので、より流れに忠実な「境野」「茱原」村内の道を選んだ。【地図】

「金谷」交差点付近【地図】で、川は大きく国道から離れる。
流れを追うように「金谷」村内の道を進んだが、その先はまさかの行き止まり。【地図】
仕方ないので、国道に戻って「プラントピア朝日」前で左折、「大城野」で再び川沿いに戻った。【地図】

※※

両岸が切り立つ谷川だった流れは、「丹生高校」の裏手付近【地図】で、突然平野部の川の様相を帯びてきた。
ちょうどその境界の堰堤らしきところで、子供達のカヌー教室が開かれていた。

「西田中」付近から、左岸の堤防上を走って行く。【地図】
やがて、堤防の道は未舗装路になってしまったが、草が刈ってあるのでそのまま走る。
MTBでは物足りないフラットなダートも、ロードバイクで走ると刺激的だ。

「県道28号線」より先【地図】は草が刈られていないので、「ヤマキシ」横の農道を走る。
堤防上【地図】に戻ると、流れは「和田川」と合流していた。
「日野川」もすぐ脇を流れているが、今回のゴール地点の合流部はまだ少し先だ。

交通量の多い堤防上の道は、大きな化学工場の近くで車の入れない細い道へと分岐する。【地図】
あとで知ったのだが、「丹南自転車道」と書かれた看板が立っていた。
「清水山橋」の少し上流【地図】で、ようやく「日野川」と合流した。(トップの写真)

背中合わせに流れながら、堤防で仕切られているのは、いわゆる「背割堤」だろう。
昨年走った「長良川」と「木曽川」の背割堤と比べると小規模だが、こんな身近にもあったんだね。
天王川と和田川に加え、対岸からは浅水川が合流するこの地点、日野川治水の要となるのは想像に難くない。

「清水山橋」【地図】のたもとにある自販機で、一人ジュースでゴールを祝う。
後は猛暑の中、トボトボと自宅へと帰った。

天王川沿いの走行距離:約33km
自宅からの総走行距離:約79km



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いろいろ調べて見ると、「丹生山地」の成り立ちに、この複雑な地形が生み出された答えがあった。
若狭湾と越前海岸をの間を走る「甲楽城断層」の活動で隆起した地形が「丹生山地」だという。
この隆起により「河岸段丘」が発達、細かいアップダウンのある地形となったのだろう。

あと面白いのが「河川争奪」という現象により、過去に川の流れが大きく変化している点。
二箇所の流れの向きが大きく変わるポイント(越前市・菖蒲谷と陶芸村近辺)は、いづれも「河川争奪」の影響だ。
なんでも天王川は、かつては織田の市街地をさらに北上し、糸生を通る「越知川」のルートで流れていたという。
不思議に感じる地形には、なにかと興味深い歴史が潜んでいるもんだね。

参考資料:福井県みどりのデータバンク


by daisuke_youmei | 2016-07-25 19:42 | 自転車 | Comments(4) *
Commented by YAMA at 2016-07-26 05:23 x
天王川探索、マニアックで面白そうです!
金谷で国道が丹生高校の丘を登るんですよね。
私も川がどこに行くのか気になって、奥まで
行ったことがあります(笑)

地図を見ると林道が横山方面に抜けているんですよね。
いちど電気柵を越えて、MTBで行ってみたいですが、
一人ではちょっと怖い(苦笑)
お疲れさまでした!

Commented by ヨウメイ at 2016-07-26 19:58 x
>YAMAさん
文章でどこのことかわかるのは、たぶんYAMAさんくらいかも(笑)
さすがに自分で読み直してもわかりにくいので、ポイントの地図を表示できるようにしてみました。

金谷の行き止まりはびっくりでした!
未舗装路くらいはあるかと思ってたんですが、ぷっつりと。
林道って対岸の道ですよね。
たしかに電気柵で封鎖してありました。
MTBで探検も面白そうですね!
そのうち行ってみましょう!!
Commented by ナカオ at 2016-07-27 19:25 x
中々思いつかないルートですね!
福井平野側に流れる川はやむなく三国へ流れるんですね。大河川の仕組みが分かりました~。
Commented by ヨウメイ at 2016-07-28 20:28 x
>ナカオさん
河野のあたりからぐぐっと隆起して、福井平野に雨水が集められてるんですね~。
そんな天王川も、超大昔には大味で日本海に直接注がれてたとか。
ちなみに、若狭側は沈降してるからリアス式海岸になってるそうです。
おもしろいですね!!
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