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岐阜サイクリング2 ~木曽三川と背割堤~
2015年 12月 11日 *
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岐阜サイクリング1はこちら

出発前、地図を眺めていたら、ちょっと気になる地形を見つけた。
濃尾平野を流れる「木曽三川」がぶつかる付近に、道一本で大河を分ける細なが~い堤防らしきものがある。
ちょっと調べてみると「背割堤(せわりてい)」と言うらしいが…?

3つの「ねじりまんぽ」を無事発見して、一応今回の目的は達成できたが、走行距離はまだ20kmそこそこ。
わざわざ県外まで来た割にはちょっと走り足りないので、後半にはその「背割堤」を目指すことにした。

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3つ目の「甲中吹橋梁」をあとにし、「犀川」沿いを走って行く。
途中、「五六川」との合流部分が少しややこしかったが、「墨俣一夜城」が見えてくると、もう「長良川」だ。
「長良大橋」で川を渡り、下流に向かって(以後同じ)左岸の堤防上を走る。
堤防にはサイクリングロードがあると勝手に思い込んでいたが、左岸には一般道しか無い。
それでも交通量は大したことないので、時速30km程度で気持よく走ることができた。
ここに来て、この日初めて汗をかいた…。

新幹線と名神の下をくぐり抜け、県道30号線とぶつかるところで川から離れ、コンビニ休憩。
店内の休憩スペースで、最近はまってるアンマンとコーヒーで一息。
岐阜はミニストップが多いような気がする。

そのまま内陸部を横切り、今度は「木曽川」の右岸を走っていくと、「長良川」左岸との合流点に大きな石碑が建っていた。
木曽三川を完全に分離した、明治の大治水工事「三川分流工事」の完成を記念する「三川分流碑」だ。
この「三川分流工事」こそが、後半の目的である「背割堤」が作られた理由なのだ。
以下のリンク先を見るとわかりやすい。
子供達にもわかる河川事業

※※

石碑からは一本道になり、いよいよ「背割堤」上を走る。
入り口にはゲートがあって一般の自動車は入れないようだ。
ちょうど地元のサイクリストが準備をしていたので、一応自転車走行の可否を確認すると、問題ないとの返事。

舗装された道がまっすぐに伸びている。
少し前の記録をみると未舗装だったようだが、現在は全線舗装されているのでロードバイクで気持ちよく走れる。
未舗装路をMTBで走ったら、それはそれで楽しそうだけど。

「東海大橋」の下をくぐり、しばらく走ると「木曽川滑空場」というグライダーの発着場がある。
グライダーの飛び立つところが見たくてしばらく待つが、なかなか飛び立たないので諦めた。
その他、モーターパラグライダーやラジコン飛行機など、いろんなものが飛んでいた。

下流に近づくと、いよいよ堤防は細くなる。
二本の大河に挟まれた道を走るのは、ちょっと不思議な感覚だ。
わざわざここまで走りに来た価値はあるかも。

水と緑の館」の展望タワーが見えてくると、そろそろ「長良川」と「木曽川」を分ける「背割堤」は終了。
二つの川は離れていき、その間は長島となる。
その代わり「長良川」と「揖斐川」が背中合わせになり、その間も「背割堤」となっている。
河口はまだまだ先だが、関ヶ原まで戻らないといけないので「立田大橋」を折り返し地点とした。

※※

治水神社」を参拝し、今度は「揖斐川」の左岸を遡っていく。
この道は一般道だが、交通量は多くないので気持ちよく走れた。

「福岡大橋」を渡る。
ちょうど「揖斐川」と「津屋川」との合流地点になるので、一気に二つの河川を渡り、「津屋川」の右岸に出る。
ここから先は特にルートを決めていないので、良さそうなところを適当に進んでいく。
「五三川」の合流地点の少し上で「津屋川」左岸に渡り、堤防上の道をどんどん走る。

※※

「津屋川」はどんどん細くなっていく。
堤防の道も車一台分ほどの狭さで、舗装の状態もイマイチ悪い。
たまたま向こうから走ってくるサイクリストを見なかったら、ここを走ろうとは思わなかっただろう。

しかしこの川、ポタポタと走っていると、なんともいえずいい気持ちなのだ。
さっきまでの雄大な大河とはうってかわり、いかにも田舎の小川風で、なにか郷愁を感じるというか…。
私のイメージする「こぶなつーりし かーのかわー」なのだ。

しばらくして気がついたのだが、走っている左岸には堤防があるのだが、右岸にはそれがない。
堤防が無いので水際が曖昧になり、植生もバリエーションに富んでいるし、水鳥の姿も多く見かける。
右岸の高さに合わせて橋が掛けられているので、水面と橋がとても近い。
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そういえば、地元の河川には、大小かかわらずコンクリートの堤防が築かれている。
山岳地帯の谷川は別としてだが、平地を流れる堤防が無い川は思いつかない。
コンクリートの川しか知らないから、この「津屋川」の風景が新鮮に映るのだろうか。

帰宅後調べた所、右岸は養老山地山麓の扇状地の末端となり、洪水時には遊水池の役割を持っているとのこと。
左岸堤防の内側は、いわゆる「輪中」のため、このような構造になっているのだろう。
江戸時代には「三年一穫(三年に一度しか米が収穫できない)」と言われるほどの水害が多い地域だったそうだ。
左岸の堤防はまさに命綱、短い距離の中で沢山の祠を見かけたのは、なにか水害と関連があるのだろうか。

※※

県道213号線とぶつかる辺りに「源氏橋」という源義朝ゆかりの古い橋があった。
ここで川は向きを変え、そのまま遡ると「養老の滝」に辿り着くが、今回はパス。
川を離れ養老町の市街地を突き抜けると県道56号線に出るが、交通量が多いので山際の集落内を走って行く。

「広瀬橋」を渡り、「牧田」の集落内の道を走るが、なんだか歴史を感じる集落だ。
名神の下を抜け、ちょっとした峠を越えたところで「九里半街道」と書かれた看板を見つけた。
やはりこの道はかつての街道だったのだ。
帰宅後調べた所、揖斐川の水運を利用できる街道として、物流に大きく関わっていたらしい。
こういう古い街道を調べて走るのも楽しそうだ。

※※

そうこうしている間に、関ヶ原の駐車地点に到着。
いろんな発見がある盛りだくさんの内容だったが、走行距離自体は100kmに満たない92kmだった。

そろそろスキーの準備をしないといけないが、雪が降る気配が無い。
もうしばらく自転車に乗れるだろうか。
by daisuke_youmei | 2015-12-11 20:31 | 自転車 *
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