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沢登り第二弾!!
2011年 07月 27日 *
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沢登り第二弾として、7月23日に三重県を流れる石谷川へ行ってきました。

講習会では、何度もお世話になっているM田さん。
今回初めて、M田さんのプライベートツアーに参加させていただきました。
果たして、沢登り二度目の私でも大丈夫なのか・・・。
多少の不安はありましたが、みれさんやクライミングセンター仲間のM下さんなど、
見知った顔ぶれの6人パーティということで、リラックスして楽しんできました。

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石谷川は、鈴鹿山脈の「仙ヶ岳」から三重県側に流れ出る渓谷。
白い花崗岩が多く、エメラルドグリーンに輝く清流の谷・・・。
この前の「大日沢」とはまた違った雰囲気の沢登りが楽しめるようです。
数年前に参加した、POWER ZONEの「キャニオンスイミング・ツアー」のときもそうでしたが、
川底の砂が白いので水がエメラルドグリーンに輝くとのことです。
敦賀の水島も同じですかね。

カンカン照りの夏空の下、暑さに堪らずエメラルドグリーンの美しい水流にドボ~ン!
まさに理想的な夏の水遊びのイメージじゃないですか!

しかし・・・当日の朝はどよーんと曇り空。おまけに雨もポツリポツリ。
徐々に回復するものの、朝のうちは雲が残るとのこと。
真夏にしては気温も低く、濡れるときっと寒いぞ・・・。
一応持ってきた、ネオプレーン製のベストを着用しておきました。

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大きな堰堤のところから入渓。
広く、開放的な川原を歩いて行きます。
光が弱いためか、色は薄いけれど川の深いところは透きとおった緑色。

やがて、美しいナメ床(注1)が現れました。
ここでフェルトソールのグリップをチェック。
岩の質が変わると、フリクション(注2)もまた違うようです。

やがて、一つ目の大滝、なんて読むのか「頂礼井戸の滝(2段12m)」が見えてきました。
ここは右から巻き(注3)、滝の上部にでます。
上部から見る滝は天然のウォータースライダー。
滑りたい衝動に駆られますが、最後は滝からダイブしちゃうのでガマンガマン(笑)

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いくつもの小滝を越えていきます。
この前と同じように、ボルダリング的にクリアして行くのが楽しい。
大滝はロープで引っ張り上げてもらうことしかできないので、今はまだ小さい滝がお気に入り。

「大日沢」の岩と比べて、花崗岩が多いこの沢は、つるっとしていて明確なホールドが少ない。
足や手はもちろん、時には膝や背中など、全身の摩擦力を総動員して登っていきます。
岩肌の微妙な凹凸を見逃さないように・・・。
あと、岩の隙間などに手足を捻じ込みロックする「ジャミング」的なテクニックも。

室内クライミングでは味わえない動きがたくさん出てきて本当に楽しい!
沢以外での花崗岩のクライミングも、いつかやってみたいなぁ。

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どんどん遡行していくと、本日の核心部「七つ釜の廊下」が現れました。
いくつもの釜(注4)がつながり、両岸の切り立つ岩壁にはさまれています。
巨大な一つの岩盤が長年の水流でえぐりとられたのでしょうか。
こういった地形を「ゴルジュ」と呼ぶらしく、ここまでの明るい雰囲気とは打って変わり、
なんだか陰鬱な雰囲気。

ネットの記録を見ると巻く人が多いようですが、数年前にM田さんは直登での突破に成功したとのこと。
今回も再び突破を狙いたいと話していたのですが…。
数日前の台風6号の影響か、前回よりとても水が多いらしいです。
確かに細くなった滝の落ち口からは勢い良く水が飛び出し、岩壁に囲まれたゴルジュ内は
モウモウと滝の飛沫が舞っています。

M田さんが釜を泳ぎ、滝の裏に回りこんで登攀を試みるものの、さすがに強烈な水圧に断念。
私も滝の下までは行ってみたけれど、息をするのもままならず・・・。
残念ですが、次回のリベンジを誓い、右側の壁から高巻くことに。

突破はできなかったものの、沢登りで訪れた人にしか見れない、ゴルジュ内の強烈な圧迫感のある
雰囲気を味わえて満足です。
それにしても、ヌルヌルの岩壁をノーロープでスルスル登っていくM田さんは、やはりスゴイな!

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遡行も終盤に近づいてくると、ようやく夏らしい日差しが谷底まで差し込むようになってきました。
暑くなってくると、下に着込んだネオプレーン製のベストが蒸れるので、積極的に泳ぎたくなりますね。

その後、10mの「白雲の滝」はロープで確保されながらクリア。
いくつかの小滝を越え、終了地点近くの滝を高巻きするときに事故が・・・。
落石がメンバーの一人に当たり、手を負傷してしまいました。
鋭角な岩だったため、かなり深い傷でしたが、帰りの登山道がすぐ横にある今回のルートに加え、
M田さんの応急処置と、なにより負傷された方の強靭な精神力で、徒歩にて下山。
ほんのちょっとの差で、私に当たっていたかもしれないし、ひょっとしたらもっと深刻な事態になってた
可能性もあります。
いくら気をつけていても、不慮の事態は起こりえる。
やはり危険と隣り合わせの遊びだということを、あためて思いしりました。

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アプローチも良く、川に沿って登山道があるため、帰りもラクチン。藪こぎも無し!
とても楽しめる沢でした。
「七つ釜の廊下」の件もあるし、ぜひとも再び訪れたい沢ですね!!
そうそう、鈴鹿名物「山ヒル」もいましたよ。今回の献血は二名(笑)

行き帰りの車内でのおしゃべりも含め、いろんな意味でとても勉強になった遡行でした。
お世話になった皆さん、ありがとうございました。
まだまだ暑い夏は続くから、もう一回くらい沢登り行きたいなぁ。

(注1)滑らかな一枚岩の上を水が流れている場所。
(注2)摩擦。ここでは靴底と岩の摩擦。
(注3)高巻き。登ることが難しい滝などを避けて、横側などにルートを取ること。
(注4)滝つぼ。
by daisuke_youmei | 2011-07-27 12:51 *
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